米弾劾公聴会で出た、5つの重要証言 駐EU米大使

Gordon Sondland at the House Intelligence Committee hearing Image copyright 路透社
Image caption ゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使は20日、米下院情報委員会の公聴会で証言した

アメリカの·ドナルドトランプ大統領の弾劾調査の公聴会の様子が、連日テレビ中継されている。4回目の中継となった20日の公聴会では、これまでで最も重要ともいえる証言を聞くこととなった。

弾劾調査を進める民主党は、トランプ氏が政敵のジョー・バイデン前副大統領(民主党)の捜査を行うよう、ウクライナ側に不適切に圧力をかけたかどうかを調べている。

20日の下院情報委員会の公聴会では、ゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使が証言。

トランプ氏がウクライナに対し、軍事援助をバイデン氏の捜査の「見返り」として提示していたとした。さらに、ソンドランド氏本人やほかの米政府高官は、トランプ氏の指示のもと、ウクライナ問題をめぐって動いていたと証言した。

ソンドランド証言の5つの重要項目を、BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者による分析と共に以下にまとめた。

1. 「我々はジュリアーニ氏と連携したくなかった」

弾劾調査物語には膨大な数の人物が登場するが、その中心人物の1人はトランプ氏個人の顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏だ。ソンドランド氏は証言の冒頭で、リック・ペリー・エネルギー長官やカート・ヴォルカー前ウクライナ特使が、トランプ氏の強い要請を受けてジュリアーニ氏と密接に連携していたと述べた。

ソンドランド证言:「ペリー長官、ヴォルカー前ウクライナ特使と私は、トランプ大統領の明確な指示のもと、ウクライナ問題でルディ・ジュリアーニ氏と連携していた。我々はジュリアーニ氏と連携したくなかった。簡単に言えば、我々は与えられたことをやるしかなかった」

ザーカー分析:トランプ氏を擁護する複数の人物が、ジュリアーニ氏はホワイトハウスから独立して、ウクライナ問題を指揮しているかのようにみせようとしている。ジュリアーニ氏のイメージは、同氏の仕事関係者2人の起訴や、同氏が連邦地検の捜査対象になっていることでも損なわれている。

一方ソンドランド氏は、ウクライナ政策への関与を望む者は、トランプ氏と直接つながりのある元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏と連携しなければならなかったと述べた。当時の状況はそれほど単純だった。

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2. 「ポンペオ国務長官とのやりとり」

マイク・ポンペオ国務長官が何を知っていたのかについても疑問が残る。ソンドランド氏は、ポンペオ氏やホワイトハウスの重要な諮問委員会である国家安全保障会議(NSC)と連絡を取り合っていたと述べた。

ソンドランド证言:「我々は国務省の指揮に従い、NSCには我々の活動を通知していた。これにはポンペオ国務長官とのやりとりも含まれる」

ザーカー分析:別のホワイトハウス擁護派が、ソンドランド氏を外交政策における一匹狼として描こうとしている。また、同氏はトランプ氏の意図を見誤っていた可能性があり、通常の外交ルート外で「影」の外交政策を行っていたとしている。

ソンドランド氏は、こうした声に対し、トランプ氏がウクライナ問題を自分に任せたがっていたとして、自分は適切な外交ルートだったと反論した。

また、ポンペオ国務長官や当時のジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、ミック・マルヴェイニー大統領首席補佐官代行やほかのホワイトハウス幹部から自分のすべての活動が評価され続けていたと述べた。

さらに、マイク・ペンス副大統領に対し、ウクライナへの軍事援助の停止をめぐる懸念を伝えたとした(ペンス氏側はこれを否定している)。

「誰もが関わっていた。秘密ではなかった」とのソンドランド氏の証言は、言い換えれば、これは政権全体の政策だったということだ。民主党は、政権幹部の多くが弾劾公聴会での証言を拒否していると強調している。

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3. 「7月26日の電話会談」

国務省のデイヴィッド・ホームズ氏は15日、下院の非公開会合で、ソンドランド氏とトランプ氏の電話会談を聞いたと証言。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がバイデン氏の捜査を開始するかどうかが、話題だったと述べた。

ソンドランド氏は10月に非公開の証言をした際、トランプ氏との電話について言及しなかった。今回は次のように述べた。

ソンドランド证言:「実際、とりわけトランプ氏の懸念についてジュリアーニ氏から聞いていたことを踏まえると、トランプ氏が捜査について言及していなかったら私はもっと驚いていただろう」

ザーカー分析:ソンドランド氏は20日、トランプ氏との電話の事実を認め、トランプ氏がウクライナ側に求めていた「捜査」について話し合ったと述べた。

この電話の前日、トランプ氏はゼレンスキー氏に政敵捜査を行うよう求めていたが、ソンドランド氏は当時は知らなかったとしている。

トランプ氏はソンドランド氏のことをほとんど知らないと繰り返し主張しているが、今回の証言から、2人は電話で話す間柄だったことがわかる。

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4.「2 + 2 = 4」

ソンドランド氏は、軍事援助が停止されたのは、ウクライナ側に政敵捜査への圧力をかけるためだったと考えていると述べた。トランプ氏から直接聞いたことはないものの、こうした結論を導き出せるとした。

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ザーカー分析:ソンドランド氏は、ゼレンスキー大統領のホワイトハウス訪問の条件が、来年の米大統領選でトランプ氏に有利に働く可能性がある捜査を開始することだったと、非常に明確に証言した。

「見返りはあったのか?(中略)私が以前に証言したとおり、ホワイトハウスの電話会談およびホワイトハウスでの会談に関していえば、答えはイエスだ」とソンドランド氏は述べた。

軍事援助停止の理由は知らされていなかったが、ウクライナ側によるバイデン氏捜査と関係していることが「2+2=4」と同じくらい明白になったという。

共和党は、ソンドランド氏側の根拠のない憶測だとして激しく反発している。ホワイトハウス訪問がウクライナへの圧力に利用されていたとすれば、厄介なことになるし、議会が承認したウクライナへの軍事援助が利用されていたとすれば、さらに深刻なことになるからだ。

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5. 「捜査について公表しなければならなかった」

ソンドランド氏によると、トランプ氏はウクライナよる捜査の公表を求めていたが、誰も捜査を開始しなければならないとは言っていなかったという。ソンドランド氏が聞いたのは、捜査を公表する必要があるということだけだった。

ソンドランド证言:「ウクライナ側は政敵捜査について公表しなければならなかった。ただ私が理解する限り、捜査をする必要はなかった。捜査に価値があるかどうかは述べたくはない。我々は、再びジュリアーニ氏を通じて、それがトランプ氏が望んでいることだと理解するようになった」

ザーカー分析:トランプ氏擁護派は、ウクライナへの圧力は単純に、アメリカの軍事援助を受けている国家における汚職に対抗するための、より大きな政府の取り組みの一貫だとしている。

しかしソンドランド氏は、ジュリアーニ氏の指示による圧力の主な目的は、必ずしもウクライナでの汚職に関する徹底的かつ完全な捜査だったのではないと認めた。

単純にそうした捜査を行うという発表をしてもらうことが目的だったのだと。つまり、捜査への圧力には、完全に政治的動機があったということになる。

2020年の米大統領選で民主党候補になる可能性が有力視されているバイデン氏を攻撃する手段をトランプ氏に与える可能性があったわけで、民主党が反発するのは確実だ。

(英语记事 Five key Sondland moments - analysed

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